【アートがつなぐ地域と福祉】ライフ川崎塚越店でひらかれたアートと対話

2025年8月25日。
神奈川県スーパーマーケットライフ川崎塚越店で「自由にアート体験&トークセッション」が開催されました。
地域の人々が、障がいの有無をこえて一緒に絵の具での表現を楽しみ、語り合う——そんな時間が生まれました。
このイベントは、サッポロビールがやまなみ工房のアートデザイン缶をスーパーマーケットライフにて限定販売した事を発端に、NODDのワークショップを取り入れた企画としておこなわれました。
一緒に絵を楽しんだのは川崎市の重心型放課後等デイサービス『そらとわすくーる』。
肢体不自由や医療的ケアのある子ども達のアート活動に日々取り組んでいます。
支援する職員の方々の発想と思いやりが、表現へとつながっているのが一緒に描いていて伝わります。
「車椅子をもっと身近なものに感じてほしい」
「全身絵の具まみれで表現するって素晴らしい」
といった想いと喜びがつまったワークショップとなりました。
その様子は「そらとわすくーる」の公式SNSでも紹介され、子どもたちが生き生きと描く姿が多くの人にシェアされました。SNSを通じて、イベントに参加できなかった人にも“表現の喜び”が届いています。
午後のトークセッションでは、やまなみ工房の山下完和さんを迎え「表現活動を通じての新しい福祉とインクルーシブな地域づくり」をテーマに、そらとわすくーるの吉原さんの、福祉の現場でアートに挑む事への迷いや大変さを話していただきながら、議論が交わされました。
山下さんは、表現活動をすることについてこう語ります。
「待つ事も大事。ひとりひとりが自分を表現するための環境を用意してあげることが、私たちにできる事」
会場にはうなずく姿が多く見られ、暮らしのすぐそばで“福祉と文化が出会う”可能性を感じさせました。
この取り組みは、この日の場をつくった企業にとっても大きな意味を持ったものとおっしゃっていただきました。
サッポロビールは、アートと福祉を媒介に「共生社会づくり」に向き合う新しい形を実感し、ライフにとっては地域の人々の買い物の場をこえて“人が集い、学び合う場”としての役割がつくれる事を発見しました。
アートを描く時間も、語り合う時間も、そこにあったのは「自分らしくある」こと。 SNSで広がる子どもたちの表現も含め、今回のイベントは地域に新しい温かさを生み出しました。
NODDはこれからも、デザインと表現を通じて企業・地域・福祉をつなぎ、新しい社会のかたちを探っていきます。